NETIS登録技術

国土交通省新技術情報提供システム「NETIS」に登録されている日興の技術です。

工法名:T&C防食-塩害用-、副題:コンクリート塩害劣化防止表面含浸工法

2種類の含浸材をコンクリート表面に塗布することで、劣化因子の侵入を効果的に抑制し、特に塩害抵抗性を飛躍的に高めた技術です。海洋環境における施工性も向上させました。

概要

『T&C防食-塩害用-』は2004年5月に建設技術審査証明を取得した表面含浸工法「T&C防食」(建技審証第0403号 NETIS登録番号:KT-090012-A)に使用していた材料の構成を改良し、特に塩化物イオンの侵入抑制効果を高めた表面含浸材です。
一般的な含浸材は撥水性を付与するシラン系、もしくは緻密化する珪酸系の1液型のため片方の性能しか持つことができません。しかし、『T&C防食-塩害用-』は緻密化した上に撥水性を付与するという、シラン、珪酸系両方の特性を併せ持つ2液ハイブリット型の含浸材です。

特徴

浸透性能

下塗り材「T&C防食-塩害用-A液(以下A液)」はコンクリート表層より5~7mm浸透することがビッカース硬さ試験により確認されており、上塗り材「T&C防食-塩害用-B液(以下B液)」はA液塗布処理後のコンクリート表層より1.5~3mm浸透することが含浸深さ試験(JSCE K 571)により確認されております。

表面硬度向上

珪酸塩を主成分とするA液がコンクリート表層部に浸透し、カルシウムシリケートを形成し、緻密化させることで表面硬度の増大が図られ、耐浸食性が向上します。

遮塩性向上

コンクリート表層部に強固な吸水防止層を形成することで、水分および塩化物イオンの侵入を大きく抑制することが各種試験で確認されています。この吸水防止層は、長期にわたりコンクリート構造物を保護するため、塩害劣化に対する耐久性を飛躍的に向上させます。

安全性能

A液、B液ともに重金属類等有害な物質を一切含まないため、港湾構造物に対する表面処理の際も環境汚染の心配がありません。

海洋環境施工性

A液、B液ともにローラー、刷毛、噴霧機等での容易に塗布できます。また、海洋環境を想定した試験を多数実施しており、優れた性能を確認しています。「T&C防食-塩害用-」を塗布した後の維持管理方法として、リコート性に優れる上塗り材B液のみを再塗布することも可能です。

用途

『T&C防食-塩害用-』は、コンクリート打設後塗布可能な状況であれば、あらゆるコンクリート部材に使用することができます。特に塗布効果が期待できる用途を以下に示します。

●塩分環境に曝されるコンクリート構造物全般

●その他劣化因子侵入抑制が求められるコンクリート構造物(新・既設問わず)

試験データ

基本性能

JSCE-K571「表面含浸材の試験方法(案)」に準拠しT&C防食-塩害用-の基本性能について確認しました。
(試験機関:東洋大学理工学部福手研究室)

遮塩性試験

JSCE-G571「電気泳動によるコンクリート中の塩化物イオンの実効拡散係数試験方法」に準拠し、塩化物イオンの実効拡散係数を測定しました。
供試体は普通ポルトランドセメント(N)及び高炉セメントB種(BB)を用いて作製したW/C=55%のコンクリート。
(試験機関:東洋大学理工学部福手研究室)

港湾構造物を想定した各種吸水率試験

港湾構造物に適用する際に考えられる条件下(水圧条件下、養生期間の制約、塗布後早期の浸水、塗布方向の違い)における性能を確認しました。(試験機関:東洋大学理工学部福手研究室)JSCE-K571「表面含浸材の試験方法(案)」に準拠しT&C防食-塩害用-の基本性能について確認しました。(試験機関:東洋大学理工学部福手研究室)

安全性能

塗布部材水没時または海洋環境への影響を確認する為、JWWA Z 108「水道資機材‐浸出試験方法」によりカドミウム及びその化合物等の浸出試験を実施しました。(試験機関:財団法人日本食品分析センター)
また、その他にもST(玩具安全)基準に適合しており、重金属類等有害な物質を含んでいないことも同時に確認しております。(試験機関:一般社団法人日本文化用品安全試験所)

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材料名:COWS-N、副題:有機無機複合型木材保護塗料(ガラス質複合木材塗料)

概要

『COWS-N(カウス-エヌ)』は常温で硬化するガラス質技術を用いて有機複合セラミックで木材を保護する水性無機ハイブリッド塗料です。施工性、安全性に優れる水性でありながら溶剤系塗料と同等以上の硬度、耐候性を兼ね備えた木材保護塗料です。
また、経年劣化した既設木質構造材へは天然植物成分で構成される洗浄剤『WOODr.(ウッドアール)』で洗浄することにより、防黴・防蟻効果を与えつつ木材のリフレッシュ効果を付与することが可能となります。

特徴

美しい仕上がりと優れた安全性を有します。

確実なシロアリ忌避性能を有します。

(玩具安全)基準に適合しています。

JASS.18M307に適合しています。

即乾性で作業性に優れます。

用途

屋内、屋外問わず木質構造材全般に仕様可。
新設時はCOWS-N仕様、
既設時はWOODr.+COWS-N仕様。

・スギ、ヒノキ、カラマツ、アカマツ、ベイマツ、 ウエスタンレッドシダーなどの針葉樹

・タモ、ホワイトアッシュ、クリ、ケヤキなどの広葉樹

・一部を除く南洋材

試験データ

促進耐候性試験

日本建築学会建築工事標準仕様書・同解説JASS 18塗装工事 JASS 18 M-307木材保護塗料3.8促進耐候性試験に準じ、480時間の促進耐候性試験を行った。試験後に、以下の試験を行いA種適合を確認した。(試験機関:財団法人日本塗料検査協会東支部)

1.外観

日本建築学会、建築工事標準仕様書・同解説JASS 18塗装工事 JASS 18 M-307木材保護塗料3.8.3に準じ、目視により外観の評価を行った。

品名結果
COWS-N(白木)塗膜にふくれ、はがれ、割れを認めない。基材に割れを認める。
COWS-N(イエローメープル)塗膜にふくれ、はがれ、割れを認めない。基材に割れを認める。
COWS-N(チーク)塗膜にふくれ、はがれ、割れを認めない。基材に割れを認める。
COWS-N(マホガニー)塗膜にふくれ、はがれ、割れを認めない。基材に割れを認める。
COWS-N(ダークブラウン)塗膜にふくれ、はがれ、割れを認めない。基材に割れを認める。
2.色差

JIS K 5600-4-6:1999塗料一般試験方法-第4部:塗膜の視覚特性-第6節:色差(色差の計算)に準じ(△E*ab)を求めた。

品名結果
COWS-N(白木)7.0
COWS-N(イエローメープル)9.1
COWS-N(チーク)3.6
COWS-N(マホガニー)8.1
COWS-N(ダークブラウン)4.2
3.付着性試験

JIS K 5600-5-6:1999塗料の一般試験方法-第5部:塗膜の機械的性質-第6節:付着性(クロスカット法)に準ずる。(カット間隔:1mm カットの数:11本)

品名結果
COWS-N(白木)100/100
COWS-N(イエローメープル)100/100
COWS-N(チーク)100/100
COWS-N(マホガニー)100/100
COWS-N(ダークブラウン)100/100

耐蟻・防腐・防カビ用薬剤データ

1.特徴

1) 乳化型(エマルジョン)

2) 安全性が高いことが証明されています。

2.有効成分

ピレスロイド用化合物

3.物理化学的性質

1) 色:淡黄色

2) 乳化物としての濃度:1%以下

3) 実効濃度:280ppm

4) イオン性:アニオン

4.安全性

1) 急性経口毒性:LD、ラット>5,000mg/kg

2) 急性経皮毒性:LD、ラット>2,000mg/kg

3) 皮膚一時刺激性:クロードパッチによるヒト皮膚一時刺激性試験による、乳化剤1%希釈液(水)のヒト皮膚に対する一時刺激性は全く認められない。

4) 変異原性:陰性

5.ヤマトシロアリの耐蟻性

〈シロアリに対する忌避効力(ヤマトシロアリ)〉10mm×10mm×5mm スギ材

シャーレNo.試験体内部の侵入シロアリ数試験体のシャーレに存在するシロアリ数忌避率
11965599.7
23058995.0
34196095.73
平均30734.795.9

安全性能

COWS-NはST(玩具安全)基準に適合しており、重金属類等有害な物質を含んでいないことを確認しております。
(試験機関:一般社団法人日本文化用品安全試験所)

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工法名:テリオスコート美装防汚工法、副題:常温ホーローコーティング材

概要

『テリオスコートNP-360シリーズ』は、無機100%の一液性塗料で、コンクリート、モルタル、スレート、金属、木材など各種基材に常温でホーロー被膜を形成します。この被膜は、ガラスや石と同様の安定した物性を持ち、紫外線に強く超耐久性を発揮すると共に無機質特有の不燃性の他、耐水性・耐薬品性・耐汚染性の向上等、有機塗料ではなしえなかった長期的な耐久効果が実証されています。また、テリオスコートはSiO2を主成分とするアルコール系1液性コーティング材料で、空気中の水分と反応し、加水分解と脱アルコール反応を繰り返して、三次元構造のホーロー質被膜を形成します。溶媒のアルコールは硬化していく過程で排出され、完全硬化後の被膜は無機以外の物質を含まず、人体(使用者や施工者)、環境(VOCの削減)に配慮したコーティング材料でもあります。無機質特有の防汚性能と光沢保持特性で基材を紫外線や雨水から保護し、耐薬品性、耐溶剤性に優れた効果を発揮することから落書き防止用のコーティング剤、内外装防汚コーティング剤として土木、建築分野で広く使用されています。また、使用条件や用途別にタイプが分かれています。

特徴

長期耐久性

テリオスコートの被膜は紫外線や酸性雨等の劣化因子から基材を保護し、長期的に美観を維持することが可能です。光沢保持率はメタリングウェザオメーター2000時間で95%を保持しています。

耐汚染性

無機質の被膜は有機汚染物質との相溶性がありません。排気ガスによる汚れは勿論、ラッカースプレー等による落書きに対しても被膜と汚れの一体化がない為、洗浄が容易です。テリオスコートは土木用防汚材料評価試験Ⅰ、Ⅱ種合格品です。

高硬度の皮膜

テリオスコートシリーズは鉛筆硬度2Hからの高い硬度を有します。拭き傷が付きにくい高硬度被膜は洗浄回復性に優れます。また、床材としての使用にも耐え、下地基材の保護コートとしても有効です。

カビ・菌類の抑制

無機質で形成されるテリオスコートの被膜は、カビ等の餌となる有機物が含まれていない為、カビや菌類の繁殖を抑制することで、生物汚染に対する効果も実証されています。

エコロジー

汚れを簡単に落とすことができ、長持ちする被膜は、長期的に水や洗剤の使用量を減らすことによる清掃コスト削減に加え、塗り替えの頻度が少なくなることによるライフサイクルコストの低減をもたらし、更には環境対策にも繋がります。

安全性

テリオスコートはホルムアルデヒド、キシレン、トルエン、鉛等の化学物質を使用しておりません。完全硬化後の被膜も無機質以外の物質を含みません。化学的・生理的に安定しており、不活性で、人体に影響がありません。

用途

テリオスコートシリーズは1液性コーティング材料で、耐候性、耐熱性、耐汚染性を有するため、建物の外壁、トンネル、アンダーパス、橋脚等落書き対策、耐汚染性を重視される構造物への塗布が効果的です。また、無機質の特性に加え高い光沢を持ち、基材の表面保護、美装仕上げとして使用されています。

種類

テリオスコートNP-360汎用型の1液性コーティング材で、建築等の一般塗装用として使用します。専用のプライマーを使用することにより、コンクリート・金属・樹脂などの各種素材に常温乾燥でホーロー被膜を形成することができます。コーティング被膜は無機特有の耐候性、耐熱性、耐汚染性に大変優れています。テリオスコートシリーズでは随一の可とう性を持つことから屋根材、金属面への塗布が有効です。
テリオスコートNP-360GNP-360Gは高硬度被膜を形成する1液性コーティング材で、タイルや石材、付随モルタル目地やステンレス等の基材に対し、汚れ防止・表面保護コートとして使用されています。特にトイレ床タイル面へのコーティングは防汚効果の他、防臭効果(臭いの元を表面コートでブロック)、カビ、菌類の抑制効果、汚れても簡単に除去できることからメンテナンス費用削減効果が期待できます。
テリオスコートNP-360KTNP-360KTは無機質の特性に加え高い光沢を持ち、汚れ防止や美装仕上げとして使用されます。光沢保持率、洗浄回復性に優れ、擁壁やトンネル、アンダーパス、橋脚等の落書き対策、耐汚染性を重視される構造物への塗布が効果的です。
テリオスコートNP-360QDNP-360QDはNP-360KTに速乾性を付与した落書き対策用コーティング材です。道路に隣接する場所等、工期を長く取れない場合に使用されます。塗布後、塗膜硬度・耐溶剤性が早期に現れるので、短期養生での落書き防止や排気ガス等の汚れ防止に使用されます。
SSプライマー2液性アクリルシリコン系の高耐久型下塗材で着色・吸い込み防止・付着力向上の目的で塗布します。セメント系下地は勿論、各種基材に対し十分な密着性を付与します。
ASプライマーNP-360Gを金属面に塗布する際は、密着性を高める目的でウレタンシリコン系下塗り材のASプライマー(クリヤー)を下塗りすることで密着性を高めます。
テリオスコートTSK1液性無機質弱溶剤型セメント下地用の下塗材で、主に屋内、ピット、トンネル等の半密閉空間での施工時に使用するNP-360KT専用の下塗り材です。
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